各種検査・検査の流れ
乳がんの各種検査
マンモグラフィ検査
マンモグラフィ検査とは乳房専用のレントゲン検査のことで、透明の圧迫板で乳房を挟んで撮影します。
しこりになる前の石灰化した早期の乳がん(非浸潤性乳管がん)の発見に特に有効です。
当院では精度の高いのデジタルマンモグラフィを導入しており、少ない被ばく線量で高画質な画像を撮影することができます。
経験豊富なベテラン女性技師が検査を担当
京都市西京区・桂のなかつかさ足立医院のマンモグラフィ検査を担当するのは、4名の経験豊富なベテラン女性技師です。
恥ずかしさから乳がん検診の受診をためらわれている方でも、安心して検査を受けていただくことができます。
超音波検査(エコー検査)
超音波診断装置を使用して、乳房の状態を確認する検査です。
マンモグラフィ検査が石灰化した早期の乳がん(非浸潤性乳管がん)の発見に特に有効であるのに対して、超音波検査(エコー検査)はしこりを作るタイプの乳がん(浸潤性乳管がん)の発見に優れています。
乳腺の多い若い世代の方への検査に有効で、痛みはなく、マンモグラフィ検査と違って被ばくもありませんので、妊娠中の方でも安心して受診していただけます。
細胞診検査
しこりがある部分の細い針を刺し、細胞の一部を採取して悪性かどうかを顕微鏡で調べる検査です。
細胞の採取は超音波診断装置で観察しながら行います。
細胞診検査はお体への負担が少ない検査ですが、少量しか採取できないため診断が難しくなることがあります。
組織診査(生検)
細胞診検査では細胞の一部を採取しますが、組織診査(生検)では組織の一部を採取して検査を行います。
細胞診検査と比べると侵襲はやや大きくなりますが、その分、正確な診断に繋がりやすいです。
マンモグラフィ検査やエコー検査などの画像診断と生検の結果を組み合わせることで、最終的な確定診断へと繋げていきます。
連携する基幹病院の病理医に生検を依頼
当院では、連携する基幹病院に在籍する病理医(病変部から採取した組織片を診断・検証する医師)に生検を依頼しています。
クリニックの場合、生検は検査会社に外注するのが通常ですが、乳がんの診断における生検の重要性を熟知する当院では、「信頼のおける病理医にお願いしたい」という思いから、非常に経験豊富な病理医に特別に生検を引き受けてもらっています。
骨塩定量検査
骨を構成するカルシウムなどのミネラル類の量を測定する検査です。
乳がんの治療方法としてホルモン療法がありますが、長期間継続すると骨塩量の低下を招く恐れがありますので、手を使って測定する簡便かつ正確な方法で骨塩量の測定を行います。
「マンモグラフィ検査+エコー検査」が有効な理由
それぞれで検査上の得意・不得意があります
マンモグラフィ検査は、しこりになる前の石灰化した早期の乳がん(非浸潤性乳管がん)の発見を得意としていますが、「高濃度乳腺(デンスブレスト)」と言って、乳腺が非常に発達している方はマンモグラフィ検査だけでは発見が難しい場合があります。
一方、超音波検査(エコー検査)はしこりを作るタイプの乳がん(浸潤性乳管がん)の発見を得意としていますが、微細な石灰化は発見しにくい場合があります。
このように、それぞれで検査上の得意・不得意がありますので、両方受けていただいた方がより精度が高まります。
乳腺の多い若い方の場合、マンモグラフィ検査だけでは早期の乳がんが見つけにくいことがありますので、特に「マンモグラフィ検査+エコー検査」をおすすめします。
がん検診の流れ
1. ご予約
市民検診をご利用になる方
事前にお電話にてご予約いただき、「京都市の市民検診です」とお伝えください。
市民検診以外の方
乳腺外科の治療は原則予約制となっていますが、当日予約にも対応いたします。
どうしても不安で「今日、検査を受けたい」という場合でも、ご連絡いただければ検査が可能です。
2. ご来院・受付
ご予約いただいた日時に当院へご来院いただき、受付をお済ませください。
市民検診をご利用になる方
40歳以上の方は、2年に1回、市民検診を利用してマンモグラフィ検査が受けられますので、受診券・受診票をご持参ください。
また、無料クーポン券をお持ちの方は無料で受けていただけますので、無料クーポン券をご持参ください。
京都市以外に在住の方でも乳がん検診を受けられます
「京都府乳がん検診管外受診制度」を利用し、京都市以外に在住の方も、一部自己負担額が免除され、なかつかさ足立医院で乳がん検診を受けることができます。
お住いの各市町村に申込をすると必要な書類が届きますので、そちらをご持参ください。
※自己負担額や実施期間は各市町村によって異なっております。
※できれば電話予約があった方が良いですが、当日いきなり来院でも書類がそろっていれば受診できます。
3. 問診・視触診
医師が問診にて自覚症状などをおうかがいし、視診・触診にてしこりの有無を確認します。
4. 検査
市民検診をご利用になる方
服を着たままマンモグラフィ検査室へお入りいただき、検査を実施します。
検査時間は2~3分程度で、それで両方の乳房を撮影することができます(圧迫板で乳房を挟んでいる時間は10秒程度)。
市民検診以外の方
マンモグラフィ検査のみを受けられる方は、服を着たままマンモグラフィ検査室へお入りいただき、検査を実施します。
併せて超音波検査(エコー検査)を受けられる方は、ガウンに着替えていただいてから検査室へお入りいただき、マンモグラフィ検査を実施します。
その後、すぐ隣にある診察室へ移動していただいてエコー検査を実施します。
※マンモグラフィ検査は経験豊富なベテラン女性技師が担当いたします
5. 検査結果のご説明
市民検診をご利用になる方
マンモグラフィの画像を2名の医師が読影した後、後日、ご自宅に検査結果を郵送いたします。
乳がんが疑われて精密検査が必要な場合には、再度ご来院いただいて検査を実施します。
市民検診以外の方
検査終了後、すぐに検査結果をご説明いたします。
乳がんが疑われて精密検査が必要な場合には、そのまま組織診査(生検)を受けていただくことができます。
6. 精密検査
必要に応じて、細胞診検査や組織診査(生検)などの精密検査を実施します。
7. CT・MRI検査
精密検査の結果、悪性腫瘍であることがわかったら、他院にてCT・MRI検査を受けていただいてより詳しく病状を確認します。
組織診査(生検)を受けられた方へ
翌日から普段通りの生活が送れます
乳房から組織の一部を採取する組織診査(生検)を不安に思う方もおられるかもしれませんが、外見上、何ら変化はありませんし、当日の制限も「お酒を飲まない」「重い荷物を持たない」ということだけで、翌日から普段通りの生活を送っていただけます。
乳房は表面の臓器ですので、上からテープで押さえて圧迫することができるため、肝臓や消化管のような体内の臓器と違ってしばらく安静にする必要がなく、検査が終わればすぐにお帰りいただけます。